「オンラインカジノ(ネットカジノ)で結構儲けたけど、税金って払わないといけないの?」負ける時もあれば、勝つ時もあるオンラインカジノ。中には、数百万円、数千万円の賞金を手にした人もいるかと思います。また、今後当たる可能性もあるでしょう。今回は、
・オンラインカジノ儲けは課税対象になるのか?
・オンラインカジノの賞金に対する税金の計算方法
・オンラインカジノの儲けの節税対策
などについてお伝えしていきます。
オンラインカジノ(ネットカジノ)の儲けは課税対象になるのか?
結論
結論からお答えします。オンラインカジノの賞金は課税対象になります!原則、『一時所得』として扱われます。なので、1月~12月の儲け分は、翌年に確定申告する必要があります。
そもそもオンラインカジノに限らず、競馬やパチンコ屋などのギャンブルの儲けは全て課税対象です。宝くじに関しては、すでに税金が含まれているため、当選してもあらためて税金を払う必要はありません。
でもパチンコで税金払っている人いる?
実際は、パチンコの儲けに対して税金を払っている人はほとんどいないでしょう。理由は、現金手渡しでのやりとりになるからです。例えば銀行振り込みですと、入金の履歴が銀行に残ります。税務署が銀行に情報開示を申請すれば、銀行は応じなければなりません。丸裸、すっぽんぽんです。しかし、現金ですと『誰』にパチンコの賞金支払ったか?が分かりません。個人を特定できないのです。
一方でオンラインカジノの場合は、「オンライン」ということあって、現金手渡しということはありません。オンラインカジノから、プレイヤーへの出金は必ず記録に残ります。海外の決済システムを利用した場合でも、最終的に日本国内の銀行に出金するのであれば、日本の銀行に記録が残るわけですから、税務署の『入出金履歴スッポンポン丸裸ビーム』であなたの口座の入出金情報はわかっちゃいます。
ちなみに、オンラインカジノ⇨海外の決済システムのお金の移動については、税務署の丸裸ビームの射程圏外ですが、厳密には日本の「居住者」は、全世界の所得に対して日本の所得税がかかりますので、オンラインカジノで勝った時点で税金がかかります。
一時所得とは?
『一時所得』についても簡単に説明します。
一時所得とは、簡単にいうと、その名の通り「ひとときの単発の所得」です。
しかし、「労務や役務の対価」としての性質がありませんので、単発アルバイトは、一時所得ではありません。給与所得になります。
「資産の譲渡による対価」でもないので、つまりメルカリなどのフリマアプリで物を売ったりしても一時所得ではありません。譲渡所得になります。
- 懸賞や福引きの賞金品
- 競馬や競輪の払戻金
が『一時所得』になります。
オンラインカジノの賞金は、競馬や競輪の払戻金に近いものであると考えられるでしょう。
オンラインカジノで得た賞金の税計算方法
計算方法をみていきます。オンラインカジノの賞金の税計算方法というより、一時所得にかかる税の計算方法になります。
基本
ポイントは3つ
①負け分に関しては、控除できない
②最高50万円の特別控除がある
③税金がかかるのは、一時所得の半額だけ
計算式を見た方が分かりやすいので、見ていきましょう。
一時所得の金額 = 総収入金額 – ①収入を得るために支出した金額 – ②特別控除額(最高50万円)
『課税の対象となる金額』= 一時所得の金額 × ③1/2
になります。
これをオンラインカジノにあてはめると
一時所得の金額 = オンラインカジノの賞金額 – 勝った時に賭けた(ベットした)額 − 50万円
課税の対象となる金額 = 一時所得の金額 × 1/2
になります。
一般的な会社員の場合
・一時所得は最大50万円の特別控除
・給与所得および退職所得以外の所得の課税金額が20万円以下の場合は確定申告不要
また、一般的な会社員の場合は「給与所得および退職所得以外の所得金額」が20万円以下であれば、確定申告しなくて良いです。オンラインカジノの他に副業の所得がないとすれば、特別控除50万円とあわせ90万円までは申告する必要がありません(税金を払わなくていい)
この際の『一般的な会社員』の定義は
・1か所から給与等の支払を受けている給与所得者
・その給与等の収入金額が2,000万円以下
です。
計算式はさきほどと同じ
一時所得の金額 = 勝った額 – 勝った時に賭けた額(負けた分は含めません) – 50万円
課税の対象となる金額 = 一時所得の金額 × 1/2 + (あれば副業の収入)
そして、『課税の対象となる金額』が20万円以下の場合は申告する必要はありません。
(21万円の時は、1万円ではなくて、21万円申告する必要があります。)
つまり、オンカジ以外の所得がないとすると、オンラインカジノの収益が90万円以下の場合は課税されません。
計算シュミレーション
もっとリアルな計算シュミレーションを行ってみましょう。
A君:オンラインカジノプロ(当サイトではオンラインカジノプロの存在は否定しています)
性別:男性
年齢:30歳
趣味:Apex Legends
オンラインカジノのプロ、オンラインカジノで生計をたてており他に収入はない。
A君の年間戦績は次のようになりました。計算していきましょう。
ふむふむ、年間の勝利金の合計が260万円、賭け金の合計が75万円、利益は+185万円だな。
185万円から特別控除が50万円引かれるから、135万円が一時所得の金額
つまり課税の対象となるのは、135万円の半額の67万5,000円だな。。。
ちょっと待ってください!
『一時所得の金額=総収入金額-②収入を得るために支出した金額-①特別控除額(最高50万円)』
一時所得で、収入を得るために支出した金額には負け分は含むことができません!
つまり、負けた分、4月15日、6月9日の分は経費としては引けません。
そのため、計算にいれるプレイ日は利益がプラスになった日(青色ライン)だけになります。
つまり、310万円。
(310 – 50 ) / 2 = 130万円
130万円に対して税金がかかることになります。
195万円以下ですと所得税の税率は、5%なので、66,300円になります。
(計算間違えてたらごめんね)
Bさん:会社員
性別:女性
年齢:25歳
年収:350万円
趣味:クレー射撃
大学卒業して今の会社に入社、仕事も慣れてきてマンネリを感じるようになった。新しい風を求めてオンラインカジノを始めた。副業禁止なので、オンラインカジノ以外に副業などは行っていない。
Bさんの年間戦績は次のようになりました。
A君の時と同じように注目するのは黒字の日(水色)だけです。
80万円です。
80 – 50(特別控除)= 30(一時所得)
課税対象は、30 / 2 = 15 万円です。
しかし、Bさんは
・1か所から給与等の支払を受けている給与所得者
・その給与等の収入金額が2,000万円以下
の両方の条件を満たすことから、給与所得以外の20万円までは申告する必要がありません。
ちなみに、住民税は納付する必要があります。
1日単位ではなくて、1ゲーム単位で考える必要がある!?
一時所得の金額 = 総収入金額 – 収入を得るために支出した金額 – 特別控除額(最高50万円)
実は、競馬を例に上げると、賭け金(収入を得るために支出した金額)は1日単位ではなくて、馬券単位で考える必要があります。つまり馬券単位で考えると、ハズレ馬券は『収入を得るために支出した金額』には含むことは出来ません。一方で、1日単位ですと、その当日のハズレ馬券も含むことができます。
それをオンラインカジノに当てはめると、スロットなら1スピン、テーブルゲームなら1ゲーム単位ということです。
つまり、
ゲーム履歴
プレイ日:4月16日
プレイしたゲーム:スロット『the・ゾウ』
プレイ時間
14:55 勝ち – 収入を得るために支出した金額
14:57 勝ち – 収入を得るために支出した金額
14:59 負け – カウントしない
15:02 負け – カウントしない
15:04 勝ち – 収入を得るために支出した金額
って感じです。
ゲーム履歴などを見れば確認できないことはないですが、非常にめんどくさい。てか、さすがにここまで記録つけて、計算するのはさすがに大変すぎます。
『オンラインカジノの税金の計算方法』についていろいろな記事を調べて見た結果、税理士の人が書いている記事も多かったですがどれも1日単位で計算されていました。
果たして、肝心の『税務署』の判断はどうなのでしょうか?
ネットで見た情報によると(信頼性ない情報ですみません)、税務署に関しては、『オンラインカジノ』自体が法の整備で整っていないので、はっきりと税金についてもルールが定められていないって感じでした。
現行のギャンブルのルールを適用するなら、馬券1枚ごと、スロット1回転ごとらしいです。
流石にスロット1回と、競馬1レースではかかる時間も違うし、管理の難しさが段違いかと思います。
一方で、年間トータルの『入金』と『出金』だけでもOKって情報もありました。
とりあえずは、1日合算の計算しとけば問題なさそうではありますが、気になる人は税務署に問い合わせてみてください。無料で相談できます。
雑所得にはできないのか?
実は、ギャンブルでも一時所得ではなくて、雑所得として扱われる場合もあります。
実際に、競馬の払戻金が雑所得と判断された事例もあります。
雑所得になるメリットは、『負け分を経費にできる』ということです。
競馬と同じように、オンカジの収益も雑所得もなる可能性もあるのではないでしょうか。
雑所得の条件の一つに「多額の利益を恒常的に上げ、一連の馬券の購入が一体の経済活動の実態を有することが客観的に明らかである場合」というものがあります。
実際は、オンラインカジノで多額の利益を恒常的に上げるというのは難しいとは思いますが、可能だったら雑所得として認められるかと思います。
また、これも信頼性のないネットの情報ですが、税務署にオンラインカジノの税金について相談したら『雑所得』と言われたというのもみかけました。
『計算シュミレーション』で登場した、プロオンカジプレイヤーのA君は、オンラインカジノで生計をたてているので、オンラインカジノの収益が雑所得または、事業所得になるかも可能性もあるかもです。5日しか稼働していないのは微妙ですが。
副業禁止の会社員は、オンラインカジノの儲けがバレる?
Bさんのように、副業が禁止の会社員の方が、オンラインカジノの儲けが会社にバレてしまうと困ります。
そこで、オンラインカジノで利益を得ても会社に副業がバレない方法をお伝えします。
まず、副業がバレるのは基本的に『住民税』のせいです。
住民税とは、所得税とは違うもので、住んでいる自治体に納めます。
年間の儲けが50万円以下の場合は、所得税と同様に申告不要です。
しかし、90万円以下の会社員の場合は、所得税はかかりませんが、『住民税』は支払う必要があります。
住民税には『特別徴収』と『普通徴収』があります。
特別徴収の場合、会社が給料から差し引いて変わりに納付するというものです。この特別徴収によって副業がバレてしまします。
給料以外の収入がたくさんあると、会社は「こいつ、給料の割りに、住民税はんぱねぇ。まさか。。副業してるな?」って感じで、バレてしまいます。
対策は、『普通徴収』にすることです。
副業分の住民税は自分で支払えばいいのです。
確定申告する際に、確定申告書の第二表に「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」をチェックする欄がありますので、「自分で納付」にチェックしましょう。
90万円以下50万円以上の場合は、所得税の確定申告はしないですが、住民税は納付する必要があります。この場合は、お住まいの役所に行ってください。
節税対策
「せっかく儲けたのに、税金かかるの嫌だなぁ。確定申告するの面倒だなぁ。」という方のためにオンラインカジノの儲けの節税対策をご紹介します。
銀行に出金しない(eウォレットに入れておく)
オンラインカジノから出金して、日本の銀行ではなくて、ecoPayzなどの海外eウォレットに留めておきましょう。eウォレットから、他のカジノに入金することも可能です。
厳密には日本の「居住者」は、全世界の所得に対して日本の所得税がかかりますので、オンラインカジノで勝った時点で税金がかかります。
しかし、日本の銀行に出金しないこの方法であれば、税務署から追跡されにくいでしょう。
追跡されにくいってだけで、筒抜けになる可能性も0ではありません。
厳格な守秘義務で知られるスイスの銀行もアメリカの圧力に屈する世の中です。
税金がかからない範囲で遊ぶ。50万円(90万円)以下
50万円以下の、税金がかからない範囲でプレイするのも良いでしょう。
会社員であれば、90万円以下です。
確定申告もしなくていいので、楽です。
一発大当たり、数千万円、数億円など当たってしまった場合は大人しく納税しましょう。
住民税のこと忘れず、浪費しすぎないようにしてくださいね。
FAQ
オンカジで買ったら税金を払う必要ある?
⇨はい、一定額の控除はありますが、それを超えた金額に関しては税金を払う必要があります。
他の人もオンラインカジノの儲けの税金払っているの?
⇨払っていない人ももちろん居るかと思います。制限時速40キロの道路は、原則41キロ以上で走るとダメですが、実際には5○キロくらいまでは見逃さられるわけです。
しかし、52キロくらいでも捕まる時は捕まるわけです。
それと同じように、ぶっちゃけた話1万円くらい脱税してもわざわざ税務署はやってこないでしょう(脱税推奨するわけではありませんよ)しかし、厳密には千円でも、100円でも課税対象なら税金を納めなければなりません。
オンラインカジノで税金を申告しないとどうなる?
⇨他の脱税と同じく、悪質と判断されれば最悪刑事罰が科される恐れもあります。
まとめ
今回は、オンラインカジノの儲けと、税金についてお伝えしてきました。オンラインカジノの儲けは、他のギャンブルと同様に原則『一時所得』と区分されます。一定額以上の場合は、申告を行い税金を納付する義務があります。楽しくプレイを続けるためにも、必要があれば申告するようにしましょう